商業誌にこだわる理由
とにかく物心ついた時から漫画家になりたかった。
字が読めるようになる前から漫画に触れていた。
途中飼育係になりたいと思ったけど漫画を描くことは止めていなかった。
仕事が波に乗ってきた時に妊娠が分かって両立は出来ない、と自分で判断して一時中断した。
その間、漫画界は激変して画力の高い作品ばかりになり、
子育てに追われる自分の漫画感は 旧世代になり、おいてけぼりになった。
読みたいと思える漫画も無くなり、絵が上手ければファンがもてはしてくれるように思え、
絵もストーリーも 満足できる(というか自分の好みにあう)作品が
どんどんなくなっていくようで、漫画に失望。
そしてあんなに好きだったまんがというものが、いつしか愛憎に変わり、嫌いになっていった・・・
だけどそんな中、自分の中で「だったら自分が大好きだと思える作品を描いて
今の漫画雑誌に持ち込んで みればいいじゃないか。」と決意。
しかし久しぶりに仕上げた作品は今見ても素人同然のもの。
当時は周りがまだ見えていなかった。
それと同時に学習関係の仕事も復活。イラストだけでなく、
付録冊子内の漫画も何度か担当することになった。
「こんな作品、今の商業誌に載ることってないだろうな・・・。」と思いながら、
学習関係という 土俵を活かして子供達に自分が好きだった漫画のテイストを入れて 、
とにかく良いものを、と思って描いた。
しかしである。 どんなに魂を入れて描いてもしょせん月刊学習誌である。
発行部数も少ない上に、会員しか手にとれない。おまけにその学年の子供しか読めない。
つまり閉ざされた世界でやっている仕事なのだ。
作品の評判といっても、その冊子内で漫画がアンケートで一位を取るのは当たり前。
それ以上広がりようがない。 「いくらやっても漫画家としての評価がない世界。」
それが今の仕事に思えた。
「自分が描きたい、こういう漫画が見たい、と思っている作品は今の読者には面白いと
感じてもらえるのか?」という疑問と挑戦心、
そして子供の頃の「漫画家になりたい!」という気持ちがまた沸き上がった。
自分にとっての漫画家とは、やはり商業誌での漫画なのだ。
再挑戦の気持ちがふつふつとまた出てきた。
今の自分の漫画力がどこまで今の漫画界、子供達に通用するのか知りたい。
子育てのブランクがあるので、年齢的にもかなり不利だろう。
でもだからといって、ここで諦めたら死ぬまで後悔するだろう。
そして何より、未だ漫画を描くことが止められず、こだわっている自分がいる。
きっと自分はそういうふうにしか生きられないんだろう、と思った。
自分で「もうこれで限界!」と夢へのゴールテープを切ることを諦めない限り挑戦していこう!と 思った。
「下手の横好き」で終わるのか、「夢は叶えるためにある」、と言えるのかはわからない。
不安はもちろんあるが、やりきる前に諦めるのだけはよそう、と決意した。
今はとにかく前のめりで進むしかない。それしかないから。
「いつだって自分の限界!」と思えるくらい作品に力を注いで自分を鍛えていきたい。